研究会メンバー(あいうえお順)
奥田太郎
哲学、倫理学、応用倫理学。フィールドをもたないことをモットーに哲学者をしてきたが、最近は、フィールドをもって研究している人たちの中で起きている知的な蠢きに触れることが自分のフィールドかもしれないと思い始めている。英米の道徳哲学や現代倫理学を理論的背景としながら、内部告発、廃棄物、喫煙、ドーナツの穴などの雑多なテーマに対して雑食的なアプローチで取り組んでいる。
酒井朋子(研究会代表)
フィールドはアイルランド、イギリス、チリ、東北沿岸。おもな業績に、『紛争という日常:北アイルランドにおける記憶と語りの民族誌』(人文書院、2015年)、『記憶風景を縫う:チリのアルビジェラと災禍の表現』(「記憶風景を縫う」実行委員会、2017年)など。
中村沙絵
文化人類学、南アジア地域研究。主なフィールドはスリランカ。老人居住施設をはじめ、コロンボ付近の都市郊外と、乾燥平原農村地帯で高齢者、家族、医療、福祉について研究してきた。できれば目を背けたいような現実があり、それを見据えようとするとき(無視しようとするとき?)、自分の感覚的反応が意識化され、ときに変容の契機が訪れることがあるように感じており、この研究会を通してこのことについて考えを深めたいと思っています。
福永真弓
環境社会学、環境倫理。フィールドは岩手、瀬戸内海、北米のはずだったけれども、鮭鱒に導かれるままに走る。鮭鱒を追いかけていたら、どんどん生きものたちがサイボーグ化したり環境ごと合成生物化したり、生きものですらなくなってきたりしてきたので、趣味にしていたSFが研究者としての日常に。
Oscar Wrenn(研究会リサーチ・アシスタント)
神戸大学大学院人文学研究科博士後期課程。社会人類学。研究の関心は日本における過疎化、ランドスケープ、衰退、農業における多種間の関係性などで、現在中山間地域でフィールドワークを実施している。学術出版物の編集者、翻訳家としても活動しており、近年の編著として『The Archaeology of Medieval Towns: Case Studies from Japan and Europe』 (2020年, Archaeopress)などがある。